「でも…いくら呼びかけても返事が無いから心配でドアを開けようとしたんですが…」 「鍵が…?」 「はい…そうです。だから物置にある斧でドアノブを壊して部屋の中に入りました…」 桜さんはここで目に涙を少し浮かべる。 「そ、そしたら……部屋の真ん中で兄が首を吊って…し、死んでいました…」 「なる…ほど。ではちょっとその部屋を見せてもらえますか…ね?」 大神さんがそう言うと、 「あ、はい。こちらです」 桜さんは立ち上がって私達を案内した。 階段を使い2階に上がる。