私達は応接室に通された。


「いやー、凄い立派なお宅ですね」


大神さんは桜さんから出されたコーヒーを飲みながらそう言う。


私もコーヒーを飲んでそう思う。確かにかなり大きい家だ。


外から見てもとんでもない豪邸だったし。


「いえ…。これは兄が建てた家で兄と私で住んでいるんです」


桜さんは机を挟んで私達の前に座り言う。


「失礼ですが、お兄さんは何をなさっていたんですか?」


大神さんは桜さんに聞いた。


「えぇ。兄は医者なんですよ」



「へぇー」


私は思わず息をもらす。