「はい。兄が自殺するような理由なんて無いですし、そんな人でもありません!」


桜さんは声を大きくして、言った。


「ということは、お兄さんは誰かに…?」


「はい。きっとそうです。誰かが兄を…!」


こんなに真剣な大神さんは初めて見た。やっぱり仕事はキチンとやるみたいだ。


「なるほど。私はお兄さんを殺した犯人を見つければいいんですね」


「は、はい!お願いできますか?」


大神さんは胸をドンと叩いて、


「もちろん。女性の頼みは断りません」


と、ニコッと笑い言った。