羽のない天使



「難しい事は後で!これから楽しみにしててね!」


「えっ?!ちょっと待って!」


僕の話は全く聞かずに彼女は教室を出ていってしまった。


「何なんだよ…。」


名前も知らないクラスメイトから訳の分からないことを言われて僕は少しイラついていた。


名前…そう言えば彼女の名前を知らない。


さっき聞くのを忘れてしまったんだ。


僕は黒板に貼ってある座席表を見る。


「隣の席の人…。」