羽のない天使



「待ってたよ。大倉 翔太君。」


「ん?」


僕はびっくりして顔を上げる。


昨日の放課後、僕に話しかけてきた彼女が僕の隣の席に座っていた。


「あっ、ごめんごめん!いきなりでびっくりしちゃった?」


彼女はクスッと笑いながら首をかしげた。


「まぁ…。あの…君は誰?」


「クラスメイトの顔も忘れたの?しかも隣の席なのに!」


「いや、昨日クラス替えしたばっかりだし。」