羽のない天使



『翔ちゃん!翔ちゃん!』


真っ白な空間。


誰かが僕の名前を呼ぶ。


『翔ちゃん!いつまで寝てるの?』


白いワンピースを着た小さな女の子が僕に話しかける。


『ねぇ翔ちゃん!』


「君は誰?どこに行くの?」


『翔ちゃん私のこと忘れちゃったの?』


女の子は悲しそうな、寂しそうな顔をする。


『そっか…覚えてないのか…。でもね、きっと思い出すよ!だって翔ちゃんは私ので私は翔ちゃんのだもん!』


「え?どういうこと?君は誰?」


僕の質問には答えず女の子は白い光に包まれ消えていった。