そして、勢い良く立つ心愛 「……わ、私…行くねっ…」 そう言って部屋を出ようとする 心愛の腕をグイッと引っ張った。 自分でも何してるかわかんねえけど。 このまま、行かせたくなかった。 「あ、の……瀬戸口くん…??」 俺を呼ぶ声。 やめろ そんな風に呼ぶなよ…。 顔が赤いのバレちまう。 黙ってると モゴモゴしだす心愛。 あー。 「なに、可愛くなってんの?」 我慢できずにそう口に出していた。