俺様王子とラブレッスン②




「はあ、なに泣いてんだか。
つか、この手離してくれない?」


ため息をついてから


私の腕を掴んでた人の手を握る。



「うぅ……せと、ぐち…くんっ…!!」


名前を呼んで

その相手を見るけど


涙で視界がボヤける。



「……瀬戸口!!!
なんで、お前がここまですんだよ!!」


男の子がそう言うと


「だって、コイツ
俺のだもん」


そう言って、私の手を引っ張って


走り出す。



「えっ?
えっ!?
瀬戸口くん……っ!!!」


名前を呼んでも


ただ、黙って走り続ける瀬戸口くんを

追っている私。