最初に話した会議室に入ると


クルッと瀬戸口くんの方をみて


「私……っ
昨日、お姉さんに会ってきた……。
信じてあげれなくて、ごめんなさい……っ。


殴りたかったら……どうぞ…っ!!」


そう言って歯を食いしばって目をつむるけど




あ、れ?



殴らない……の?


そう思って目を開けようとした瞬間



ギュッと



抱きしめられた。



「え………?」



びっくりすると


「よかった……。
ずっと、嫌われたんじゃないかって
思ってた。」


今にも消えそうな声で話し出す。


「そ、そんな…っ!!
私だって思ったよ…!!

レッスンやめるって、言われたとき
ほんとに悲しかったんだから!!!」


「ごめんな…」


謝る瀬戸口くんに



……っ。


決めたんだもん


ふられてもいい。



このことも伝えたい。




「あのね、私ね………。

瀬戸口くんのことが…

す……っ、んんっ……。」





突然


瀬戸口くんにキスされた。