「え…! あ、ありがとう!!」 ガタッと席を立って 鞄を持って、走り出す。 「……っ、」 昇降口で、瀬戸口くんの姿を発見して… でも、ダメ。 遼河が待ってるんだもん。 「………っ、 遼河、!!」 靴を履き替えて、門まで走ると 門の壁に寄っかかる遼河。 「お、やっと来た。 そんなに急がなくても大丈夫だけど」 サラッとそんなこと言うんだから。