まだ自分の進路が決まってない私は、この半年進路の話をすることをためらってた。



それに気づいた葵は、この半年私に気遣って、自分の進路について私に話さなかった。



それが私にとってどれほど助かったことか、葵にはまだ言ってない。



それなのに私の悩みは聞いてくれて、私って今思うと周りの人に迷惑ばかりかけてたんだなって思う。



自分勝手だったって、今さら気づいた。

もっと頼ればよかったって、今さら気づいた。



自分がダメだからって、悩んでるからって、まるで自分だけが可哀想な人のように思ってた私は、
周りを何も気にせずにこの半年を過ごしてきた。



許してくれるだろうか。

みんなは許してくれるだろうか。

私を……こんな自分勝手な私を。



「……い」

「………」

「美鈴」

「へ?」



今日はいろいろと自分を振り替える機会や話が多くて、1人で無意識に考え込んでる時間が多い。



だからお父さんに名前を呼ばれてたことに気づかなくて、私は落とした視線を上げハッとした。



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