私は呼び捨てしてた長谷川舞子のことを、葵と同じように舞子さんと呼ぶようになった。


メアドと携番まで舞子さんと交換したから、私は今度ゆずに自慢してやろうと思った。



そして、ついに本題になった。



舞子さんの彼氏の話になると舞子さんも葵も真剣な表情になり、声のトーンも一つ低くなった。



ほとんど知らない本題がいきなり始まると、私は本題について行くことが出来なかった。


知らない人の名前が出て来たり。

何か…族の名前?が出て来たり。



でも大体話の内容が聞こえてた私には、


舞子さんの彼氏が、この辺では有名な暴走族の総長だってことは分かった。



“暴走族”という未知の世界の言葉に、多少ドキドキしていた。



今この時代にも“暴走族”というものがあることに驚いた。


だから私は――…




「あのー…」


「ん?」


「暴走族って、何するんですか?」




場の空気とはまったく合わない、なんとも間抜けな発言をしてしまった。



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