嘘とワンダーランド

翌日、プレゼン当日を迎えた。

わたしと京やんは会議室で準備をしていた。

「あー、緊張する…」

京やんは落ち着かないと言うようにネクタイの結び目をさわった。

喪服かとツッコミたくなるくらいの黒いスーツを着ている彼に、
「わたしもできるだけサポートするから」

同じくスーツ姿のわたしは慰めた。

「若菜のスーツ姿も久しぶりだけど、前髪をあげていない姿も久しぶりだな。

入社式以来だっけか?」

京やんが言った。

「あー、そう言えばそうだったね」

今日はプレゼンがあると言うこともあり、それ相応の格好をしてきたのだ。

前髪もそうだけど、今朝久しぶりに着たスーツは少しだけ窮屈だった。

そろそろダイエットすることを考えなければ…。

頭の片隅でそんなことを思いながら、
「もう1度確認するわよ」

わたしは京やんに何回目かの確認を促した。