家に着いた私達は皆で家の中に入った。
お兄ちゃんはシャワーを浴びると言って居なくなったリビングに私達三人は残された。
私はこの沈黙が嫌で料理を作ろうとキッチンへ向かった。
冷蔵庫から食材を取り出して、今日は人数が多いからカレーを作ることにした。
するとこうちゃんが私の所にやってきた。
「今日は何を作るんだ?」
「カレーだよ?」
「じゃあ俺も手伝うよ!」
ゲームセンターの時みたいに不機嫌でもなく、いつものこうちゃんに戻っていてホッとした私は思わず笑が溢れた。
「じゃあジャガイモの皮を向いてくれる?」
「任せとけ」
そう言ったこうちゃんに私はピーラーを渡した。
こうちゃんがジャガイモの皮をピーラーで剥き、私はそれを包丁切っていった。
「こうちゃんっておばさんの手伝いとかしてたの?」
「引っ越してからはたまにしてた!」
「だから上手なんだ?でも悪戯ばっかりしてたこうちゃんがおばさんの手伝いしていたとは驚きだよ。」
「引っ越して、環境が変わっちまって、友達は出来たけど、心に穴が空いちまった感じがずっとしてて、引っ越す前はいつも遊んでばかりだったし、サツキの家にもよく行ってたけど、一ヶ月くらいは遊びに行かなくて、そんな俺をみたお袋が何となく俺の様子を見て、引っ越したのが原因だと分かったのか、何かに集中させて、会話をする為に俺に料理の手伝いを頼むようになってな、だけど以外に楽しかったし、お袋のおかげで最初はよくこっちの友達とかの事を思い出すと帰りたくなってたけど、ある日にお袋が言ったんだ、直ぐには無理だけど、何年か後にはまた戻るからそれまではこっちで沢山、友達を作って遊んで、勿論勉強はちゃんとしなきゃいけないけど、必ず帰るし家は売らなくてそのままにしてるから悲しむ事はないからって言ったんだ。
それを聞いたらそれまでの間は友達も沢山作って遊ぼうって決めたんだ。」
こうちゃんは引っ越しの前の日に泣いていた私に言った。
「泣くな!俺は悲しくもないしお前と離れてせいせいする!優くんと離れるのは寂しいけどな?それに…お前は笑ってる方がいいぞ?
泣いたらよけいブスで可愛くないしな?」
「う、うるさいなぁ!こうちゃんのバカッ!」
「お前は笑ってそうやって俺に言い返してきてる方がいい!
俺が居なくなっても泣くなよ?」
そう言って頭を撫でてくれた。
でもこうちゃんは本当は寂しかったんだね。

