圭介の家に着いて、ラインで着いたと圭介に送ると、玄関の扉が開いて、圭介が出てきた。


「悪りぃな誠…まぁ上がれよ!」


「ああ…」


俺は家の中に入って、圭介のおばさんに挨拶をして、圭介の部屋に行った。


中に入ると、そこには顔が痣だらけの奴がいて一瞬、驚いた。


「タク…どうしたんだよその顔は!」


痣だらけなのは俺の中学の時の後輩のタクだった。


「実は…俺がバイトが終わって歩いて帰ってたら狂連の奴らが何人か居て、俺が高校をやめる前にボコボコにした奴が居たんですよ。
それで喧嘩売られて一人と三人じゃ勝てなくてこのザマです。」


「アイツら本当に卑怯だな!」


俺はタクの顔を見ると怒りが込み上げた。


「だけど、俺達のチームをアイツらは潰すって言ってたんです。
他の族のチームも一人ずつボコボコにして最終的には族のチーム自体を解散させたりしてるみたいなんで、もし他のメンバーが襲われたらと思うとアイツらは何するかわからない奴らなんで油断できなくて。」


昔は確かに喧嘩になって派手に暴れたりはあったが、それ以上は揉めたりもなかった。


族のチーム同士にも、入ってるチームは違っても友達だったり、その地区によって走る場所も違うから、喧嘩になる場合は高校に入って喧嘩になったとか、遊びに行っていて喧嘩売られたとかはあったが、正月とかは色々な族のチームか集まって皆で走ったりと、チームを潰すとかはなかった。


俺達は俺達のテリトリーがあって、他の族のチームとたまに合流したりもあったし、余程の事がない限り喧嘩にはならない。