✱✱✱
「うっ…」
目を開けるとと何やら大勢の話し声が聞こえた。
辺りを見渡すと、何処かの倉庫みたいな所に居た。
「やっと目が覚めたか!」
私に話しかけたのは、顔をお面で隠し、帽子を被ったちょっと太った人だった。
「だ、誰っ!何でこんな所に私を…」
「決まってんだろ!相葉を呼び出す為だ!
お前らの事は調べてある!
付き合ってんだろ?だったらお前を探しにくるだろ!
アイツが入っていった暴走族のメンバーも引き連れてきたら俺が潰してやる!」
「何でそんな事…」
「うるせぇ!アイツには恨みがあんだよ!
お前を人質にとればアイツは手出しはしねぇだろうしな!」
この人、前に誠と何かあったの?
「残念だけど私達は付き合ってなんかない!」
「そんな嘘は俺には通じねぇ!」
そう言った後に仮面を被った男の人のスマホが鳴り、誰かと話していた。
切り終わると私を見てこう言った。
「さぁ、もうすぐ奴らがここにくる!
お前は大人しくしとけ!
逃げたって無駄だ!ここにいる人数を見ればわかるだろ?
だから敢えて縄で縛ったりしてねぇんだ!
もし逃げたら…刺すぞ!」
仮面の男はナイフを私に見せつけてきて、私は唾をゴクリと飲み込んだ。
お願いだから誠、ここへはこないでっ!
私はその場から動く事すら出来ずに、ただそう願っていた。

