仕方なく手を繋いで真っ暗な道に入った。



「怖いよ蒼君…。」

「虫うぜぇ!!」

「本性ダメ!!」

「あっ…。」



懐中電灯に寄ってくる虫がキモイ…。



莉里チャン達はちゃんと行けたかな…。



気付けば蒼君の手が湿ってるんだけど…。



「大丈夫!?」

「ダメ…。ってかさっきから何かつきて来てね?」

「えっ!?」



振り返ると…。



ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!




黒いのが走ってきた!!



「蒼君逃げよう!!」

「所詮人だ…。」

「だって怖いよ~…。」



意地でも逃げようとしない蒼君の手を引っ張った。



超怖いんだもん!!



「あの!!」

「「はい!?」」

「上野英梨さんですよね!?」

「はぁ…?」

「握手してください!!凄いファンなんです!!」



人間だった事に喜びつつも真っ黒な人と握手した。