俺様と双子達2

それからまなママが単身日本に帰ったって事。



ジャンは後を追い掛けようとしたらしいんだけど、その頃に入ったデカイ話しに負けて今まで来たって…。



「まなとは元春が死ぬまで会わなかった。その時にお前がいなくて…。で、日本のどこかにいるって聞いたのがまなとの最後…。」

「あの…。」

「ん?」

「ご家族はいらっしゃるんですか?」

「妻と…2人の娘がいる。」



やっぱり言わなきゃよかったかな…。



俺はその家族を壊すのだけはイヤだ。



「15年施設にいたんです。親は死んだものと思って。」

「申し訳なかった…。」

「できればあなたに会いたくなかった。あなたの家族を…。壊したくない。」

「妻は知ってる。世界のどこかに息子がいる事…。」

「そうですか…。俺の事は…忘れてください。」



父親に家族がいて、それにひびを入れたくない。



俺が出来る唯一の親孝行。