それでも歌うんだ。



声が震える…。



目の前にいるのは俺の実の親父…。



「親父なんかにビビってんなよ隼人。」

「でも手が…。」

「お前の家族は俺達だろ!!」

「………うん。頑張る!!」



大丈夫。



日向さんだってメンバーだって…。



俺に帰る場所をくれる人達がいるんだ。



だから俺はいつも通に皆と歌った。



「イイよ。最高。」



褒められた…。



しかも日本語で…。



「話せるんですか?日本語…。」

「少しだけ。君の腕にかかるとこうなるのか…。じゃ、次はオリジナルで僕とあわせてみようか。」



日本語…。



日本語はどこで覚えたの…。



まなママに?



それから時間はあっと言う間に流れて俺達と世界のジャンの初共演収録が終わった。



「メシ行きませんか!?」

「ちょっと約束があってね…。だからまだ日本にいるからこちらから連絡するよ。君達にはまた会いたい。」



そう言われて夢のような時間は終わった。