しばしの沈黙の後、英梨の口からビックリするような言葉が聞こえた。



「あたし浮気した…。」



う、浮気!?



誰と!?



「なんで!?」

「浮気って言ってもキスしただけだけど…。」

「誰…と？」

「今一緒にドラマ出てる洋平君…。」



英梨が浮気!?



あの蒼斗大好きな英梨が浮気ぃぃぃ!?



「それは魔がさしたとかでしょ!?」

「なんかもうわかんないの…。あたしは蒼君が好きなの？」

「英梨!?そんなに悩んでるの!?」

「洋平君といると安心するの…。蒼君といる時みたいに…。あたし…最低だよぉ…。」



そう言って泣き出してしまった。



遠距離になった英梨は仕事を頑張ってて…。



てっきり蒼斗も英梨と連絡を取ってるんだと思ってたから…。



まさかここまで悩んでるなんて知らなかった…。



「英梨…。」

「美羽チャン…。もう逃げたい…。」



かける言葉が見つからない…。