俺に不得手!?



そんなん泣きの演技だけだ!!



「もう1回お願いします。」

「へぇ~。やる気だけは認めてやるよ二流役者。」



二流!?



コイツ出来るからって調子に乗りやがって!!



「お手討ち願う。」

「望むところだよ~ん。」



ムカつくクソ!!



でも本気でやったのに…。



「まだまだだな。」

「あっ…。」



俺の目の前には相手の剣先があって…。



敵わねぇ…。



「明日までに仕上げてこい。じゃなきゃお前に教える俺の時間がムダになる。」

「明日…。わかりました…。」



マジやってやる…。



絶対認めさせてやる!!



台本は頭に入ってんだ。



これだけ完璧にすれば俺は文句の言われようがナイはず。



「涼司君!!」

「な~に~。」

「昔時代劇の映画やったよな!?」

「おぅ。で?」

「ちょっと練習付き合って!!」



涼司君に頼むしかない。