後ろを向いてドアに向かって歩こうとしたら大きな手に捕まった。



「俺から逃げようとしてるでしょ。」



なんでわかるの?



自然に振る舞ったはずなのに…。



「そんなに悠陽がイイ?」

「何…言ってるの?」

「俺、美羽が好きだから。」



ウソでしょ?



昨日の悠陽が言った事が本当になった…。



「あたしは悠陽が…。」

「俺にしなよ。」



悠陽が池内君を怖いって言った意味がわかった…。



自身に満ち溢れた感じと、真っ直ぐな気持ち…。



悠陽にはない雰囲気がこの人にはあるんだ…。



「ごめん…。あたし悠陽しか考えられなっ…。」



断ろうとしたんだよ。



あたしは悠陽が好きだから…。



でもあたしは初めて悠陽以外の男の人とキスをした。



「やめてっ!!」

「ごめん…。」



信じらんない…。



信じらんない!!