絶対主従関係。-俺様なアイツ-

「ですから、あたし実行委員なんで、仕事が手詰まり…」

「何のだよ?」


 ───かなり、雲行きが怪しくなってきた。


「そりゃもちろん、あんた、じゃなくて……み、ミカドさまの…」

「却下!!」


 最後まで聞いてくれたっていいじゃない!

膨らんだ不満が、とうとう限界に来てしまった。


「あたしだって、学校へ行っているの!そんでもって、役割っていうのがあんのよ!」

「知るか!仕事ひとつできないヤツに、そんな大役できるかっつーの!」


 本当にミカドといると、血液の温度が上がって仕方ない。


「あんたみたいに暇なわけじゃないのよ!」

「はぁっ!?誰がヒマだってぇ!?」


 ジリリとにらみ合うあたしたち。

きっと、あの視線の強さで言ったら負けているのだろうけど。


 それでもあたしは立ち向かわなければならない。

クラスのためにも!


 しばらく無言の火花を散らせていたあたしたち。

けれどそれをなんなく終わらせたのは、切れ長の黒い瞳をすっと細めたミカド。


思わず吸い込まれそうになるのを、あたしはどうにか踏ん張っていた。


「……いいぜ、勝手にしろよ」


 だから、ミカドの言葉が最初信じられなくて。


「ほ、本当に?」

 半ば浮かれていたのだけど、それを見越していたのか、アイツはさらに意地悪く笑う。


「ただし!」