理解するまで数秒かかった。
トン、と抱え込まれた足を見れば一目瞭然。
この人に、助けられたのだ。
「あっ……」
言葉を発する前に、「立てる?」と心配そうな顔で覗き込まれた。
コクン、と頷けばゆっくりと地面に降ろされる。
「あ、りがとうございます」
少し、歯切れ悪く発した。
でも、そんなの気にしてないかのようにニコッと笑う目の前の彼。
サラサラッと揺れる黒髪。
着崩されていない制服。
そして。
驚くほど整った顔。
カ、カッコイイ。
第一印象が、これってどうなんだろう。
でも、カッコイイのは事実で。
アイドル、だと思った。
