俺はポケットから新聞紙に包んだノミとナイフを取り出し、包んでいた新聞紙を、女子高生の口が切れようが構わず無理矢理押し込んだ。

そしてナイフを女子高生の背中に置くと、ノミを左手の薬指に突き立てた。


何か叩く物を探し周囲を見回すと、ビルの壁際にブロックの破片が転がっていた。

まるで俺の作業を、何者かが手助けしているかの様に…


「さあ、おいで。
これで今日から君は、俺の指輪達と永遠に1つになれるんだよ…」

俺はブロックの破片を右手でしっかり握ると、頭の上まで振り上げた――



次の瞬間…
薬指は弾けた様に2メートル程宙を舞うと、血しぶきの中女子高生の目の前に落ちた。

激痛で目が覚めた女子高生は、口に詰め込まれた新聞紙の為、声にならない呻き声を上げ頭を前後に振る。


「見苦しいな…」

二度目の閃光が走り、女子高生は左手から鮮血を垂れ流しながら、自らの血液に顔を埋めて再び動かなくなった。


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