半袖の白いブラウスにグレーの生地に紺色のチェックという地味なスカートは、隣町にある県立高校の制服だろう。

その細くて小さい女子高生は、ツインテールにした髪を揺らせながら自動改札に近付いて来ると、ブラウスの胸ポケットからピンク色のパスケースを出して改札を通り抜けようとした。


その、白いブラウスからスラリと伸びた少し日に焼けた腕は、絶妙に全身とバランスがとれていて一瞬目を奪われた。

しかし、俺の人波を游いでいた視線止め、一点に意識を集中させた物は、その腕の先にある指だった。


その繊細な指は、スマートに伸びた腕の延長線上に、ガラス細工の様にキラキラと輝いていた。

左手の薬指は、間違いなく6号から7号。指の関節も細く、ラインも恐ろしい程に俺の理想形に適合していた――



もう良い。
他の指などには興味が無くなった。今日はあの指を、必ず手に入れて帰るぞ!!

俺はその女子高生の後を、5メートル余り離れてつけて行った。


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