次の日から俺は毎朝スーパー銭湯に行き、ホームセンターをグルリと1週する事を日課とした。

毎日行くにも関わらず、何も買わないというのも妙な話だ。仕方なく、今後の役に立ちそうな物を順番に購入した。

ガラスのビンやホルマリン、そしてタオルと布テープ。そして、″切れ味抜群″という売り文句の、刃渡り25センチはあるステンレス製のナイフ・・・


通い始めて3日目、ようやくその日が訪れた。
店内をくまなく探しても、あの女性店員の姿が見当たらないのだ。

休みという事も考えられるが、今日は日曜日だ。休日に従業員が休みなんて事は、通常考えられない。つまり、今日は遅番だという事だ。

このホームセンターの閉店時間は21時。 ということは、帰宅時間がそれ以降になるのは間違いない。


俺はホームセンターから帰ると直ぐに店を開け、通常通りの業務をこなした。来店客に指輪を販売し、空き時間に指輪を作った。

そして15時を過ぎた頃、再びホームセンターに向かう。あの女性店員の姿を確認する為に・・・


いる―――!!

あの女性店員が、陳列棚を整理している。間違いない。俺の予想通り、目の前で作業している。