最近は常連客になりつつあるスーパー銭湯。いつもの様に銭湯に行き、いつもの様に風呂に入り、いつもの様に帰っているつもりでいた。

しかし俺は外に出た為、いつもと違う自分自身の変化に気付いた。


あの子は、もう少し長ければ綺麗な指だ・・・

あの子は、もう少し色が白ければ理想的だ・・・

あの子は、2つサイズダウンしなければ駄目だ・・・


無意識に、通り過ぎる女性の手元をチェックし、指の批評をしていたのだ。

そう――
自分の指輪に相応しい指を探す為に。


俺は一体何を考えているんだ?

客でもない女性の指をチェックしたところで、俺の指輪を買ってくれるはずではない。
当然、歩いている人に頼み込んで無理矢理指輪を嵌める訳にもいかない。


銭湯で今日の予定を考えながら落ち着くと、コンビニエンスストアに立ち寄り朝食を調達する。先程の行為を思い出しながら苦笑いしていると、いつの間にか自分の店があるビルの前に辿り着いていた。

その時、スッと目の前を横切る女性がいた。
俺はその女性の指を見た瞬間、思わず息を飲んだ――