それは手の平に乗る程の大きさで、何かのアクセサリーが入っているのではないかと想像させる代物だった。

上蓋の黒赤色は血?

まさかな・・・
普通に考えればデザインか。
それにしても、中には一体何が入っているんだ?


「出しましょうか?」

不意に背後から声を掛けられ、俺は驚き慌てて振り返った。

いつの間にか椅子から立ち上がっていた店主は、緑色に変色した長い鍵を穴に挿し込み、戸棚を開ける。そして、手を伸ばして奥からケースを取り出す。


「このケースの中には、5つの指輪が入っているらしいのです。

真偽の程は全く分かりません。私を始め、何度も様々な方々が開けようとしましたが、誰にも出来ませんでした・・・」

「開かない・・・
それだと中に指輪が入っていると、どうして分かるのですか?」