俺はその後、目の前にある林に飛び込み、15分程木々の間を駆け抜けて反対側の道路に出ると、更にバス通りまで歩いた。

そして紙袋を抱えて来たバスに乗り、店に帰った。



店に帰った俺は、トイレで頭蓋骨を水洗いした後、作業場に入り、今度はドライヤーで入念に乾燥させた。

しっかりと乾燥していないと、後でサイズが小さくなってしまう可能性があるからだ。


ドライヤーで乾燥を開始して20分後、質感も重量感もすっかり乾き切った頭蓋骨を持った俺は、その無垢な白に言葉を失っていた。

どこまでも軽く、それでいて更に強度を増した骨は、金属とは全く違い、生命の営みの神秘を十分に物語っていたのだ。


俺は自分の手で、5センチ四方に骨を切り取ると、早速加工を始めた。

あと3時間もあれば、十分に俺の頭の中にある指輪は完成する!!


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