翌日――


俺は正午過ぎに、紙袋を持って店を出た。


三谷神社迄は、駅から出るバスに乗らなくてはならない。

俺は駅まで歩いて行くと、約30分毎に発車する三谷神社方面行きのバスに乗った。


バスの昼時という事もあるのか、乗客は3割程度と少なく、俺は最後部から3つ前の座席に着いた。

バスに乗っている20分余りの間、俺は最後の仕掛けと結末を考え、無意識のうちに表情が崩れた。



「ありがとうございました」

バスを降りると、そこは既に三谷神社の鳥居前で、後は奥へと歩くだけだった。

この三谷神社は江戸時代の初め頃からある古い神社で境内は広く、初詣には市内はもとより、近隣の市町からも参拝客が来る有名な神社だ。


俺は巨大な石造りの鳥居を潜ると、幅10メートル程の石畳を奥へと進んで行った。

目指す本殿と、そのすぐ横にある御守り等の販売所は、あと200メートル程だ。


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