俺はその客が帰ると直ぐに店を閉め、今聞いた骨の事を考えた。


骨と言っても、指輪が作れる程の骨となれば、どの部位でも良いという訳にはいかない。

しかも、より人間の思念が詰まっていそうな部位という事を前提にすると…


頭蓋骨か?

頭蓋骨ならば、厚みは十分にある。それに多少湾曲していても、そういう形の指輪にしてしまえば良いだけの事だ。



よし、素材は頭蓋骨に決めた。後は、どんな人物から、それを調達するかという事だ。

俺の神業に相応しい人物――


神か…
そうだ、神業の素材は神に仕える者の一部が良い。

巫女なら確か、街の外れにある三谷神社にいた筈だ。


よし!!
明日、あの三谷神社に行き、巫女の後頭部を切り取ってここに持ち帰ろう。

素材さえあれば、指輪を作る事態は半日もあれば十分だ。



いよいよ俺の元に、究極の指輪と究極の指が揃う時がきたのだ。


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