「今、そのジュエリーデザイナーのアリバイ等を調べてる途中なんです」
「そうですか。
その人は、どこに住んでいるんですか?
犯人が住んでいる所と、犯行現場はそう遠くないと思うんですよね…
特に最初の犯行は、自宅から近い場所で行う筈です。念入りに下見をする為には、近くないといけませんから」
「ん……
確か、隣町に住んでいたと思いますが、まぁ帰宅途中という事も考えられますし。
犯行現場と自宅や職場の位置関係を、もう一度よくチェックしてみます」
草壁さんはそこまで話すと、捜査に戻ると告げ店を出ようとした。
しかし、扉まで行くと立ち止まって呟いた。
「でも、葉山さんもあのホームセンターによく行くんですね…
毎日映っていました」
俺はその言葉にニッコリと微笑むと、身体半分店から出ている草壁さんに言った。
「犯人って…
意外と近くにいるものですよね」
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