そして、その答えが見付からないまま3日が過ぎた――
店のカウンターの丸椅子に座り、壁にもたれて考え込んでいると、階段をパタパタと下りてくる音がした。
俺が上体を起こして扉の方を見ていると、草壁さんが入って来た。
「葉山さん!!」
「いらっしゃいませ」
草壁さんは店に入るなり、カウンターにズンズンと凄い勢いで近付いて来た。
その迫力に、もう俺が犯人だと分かったのかと一瞬焦った…
「ど、どうしたんですか?」
「いましたよ、怪しい人物が!!」
何の準備もしていない俺は内心かなり動揺したが、草壁さんは全く違う事を口にした。
「ジュエリーデザイナーの内の1人が、最初の被害者が勤務するホームセンターに出入りしていたんです!!
ホームセンターの監視カメラの映像を、借りて調べていたのですが…
犯行のあった前日、ホームセンターを一回りした挙げ句、何も買わずに帰った人物がいたんですよ!!」
タイミングが悪い奴がいたんだな…
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