更に、草壁さんの話しは続いた。

「それと、ジュエリーデザイナーの3人。各々独立していて、市内にジュエリーショップを経営しています。

1人は去年の日本ジュエリーコンテストの準優勝者で、作ったジュエリーは自分が選んだ人にしか売りません。

もう1人も同じ様に数年前の全国コンテストの入賞者で、法外な価格でしか販売していません。

最後の1人は、先日テレビ番組で取り上げられた新進気鋭の若手で、自分の作品には神が降りていると言っているそうです」

「神?
神憑っているのは、この世で俺だけだ…」

「え…
葉山さん、何か言いました?」

「いえ…」


草壁さんは5人の情報をそこまで話すと、カウンターに近付き俺の顔を真剣に見詰めた。

「それで――
葉山さんは、今の話を聞いてどう思いますか?」


俺は胸の前で腕を組むと、少し俯いて考えるフリをした後で、ゆっくりと顔を上げた…


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