「いえ、力になれる事はがあれば言って下さい」


草壁さんは俺を信頼し、俺の言う事を実行する為に店を出て行った。

俺の計画通りに――



市内のネイルアーティストとジュエリーデザイナーを調べるには、暫く時間がかかるだろう。

その間に、俺はもう1つ残っている仕事を片付けなくてはならない。


俺を裏切り、高山に協力した…
そして、繊細で可憐な指を持つ女。


百合――


俺はお前を、許す訳にはいかない。
俺に最も近い存在でありながら、俺を理解せず冒涜した。

その大過の償いを、その身をもって払ってもらう!!



百合…

お前はまだ、高山がこの世に髪の毛1本すら残していない事に、気付いてはいないだろう。

これから自分の身に起こる事も、全く分かっていないだろう。


「もしもし俺だ。
今日の夜、仕事帰りに寄れるか?


おう、じゃあ待ってるからな…」


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