「なるほど…
葉山さんが言うなら、きっとそうなんですね。

でも、一体なぜ指を…」


葉山さんが言うなら…
よしよし、そのまま俺を信頼し、俺の言う通りに行動しろ。

その先に…
草壁さんの行き着く先には俺がいる。そして――


「理由は簡単ですよ。指と言えば、ネイルアートか指輪でしょう。

今の時点ではどちらとも言えませんが、市内のネイルアーティストかジュエリーデザイナーを調べてみるべきです。

手始めに、俺から調べてみればどうですか?」

「葉山さんをですか?

あはは…
冗談は別にして、市内のネイルアーティストとジュエリーデザイナーを調べてみます。

そんなに多くはない筈ですから、直ぐに見付かるでしょう」


草壁さんは野崎の経歴書を鞄に入れながら、俺に頭を下げた。

「何度もアドバイスを、ありがとうございます。

葉山さんの意見は、鋭くて的確です。これからも、色々と話を聞かせて下さいね」


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