「高山さん…
もう1週間以上、何の連絡も無いんですよね。

携帯電話も繋がらないし、自宅にも戻っていない様で…」


俺は笑いを必死に堪え、真顔を保ちながら神妙に言った。

「高山さん、まさか逆に犯人に捕まって……
い、いや、優秀な刑事がそんな事って有り得ないですね、ハハッ。

きっと、犯人を見付け、その近辺で張り込みを続けているのではないですか?」

ふ…ははは!!
高山は、この俺が返り討ちにしてやったんだよ!!

もう焼却炉で灰になって、この世には生きていた痕跡さえないんだ!!


「そうですよね」

「とりあえず、今言った事を調べてみて下さい」

「ピアスの穴ですね。分かりました。早速帰って調べてみます」



草壁さんは、まだよく分かっていなかった様子だったが、一先ずピアスについて調べる事を約束して帰っていった。

多分、草壁さんは明日もまた、この店に来るだろう…


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