「……か、神だって?」


野崎は開き直ったのか、ガタガタと震えながらも顔を上げて言い返してきた。

「い、言っただろ…
あんたは俺と同じだと。

自分の欲望の為に他人を傷付けても平気で笑い、歓喜に身も心も震わせ満足感に浸れる。

しかも、それを成し遂げる為に不可解な能力まで持っている…


そんな奴の事を、人は悪魔と呼ぶんだよ。所詮あんたも俺も、悪魔に魂を売っているんだ!!



ガッ――…」


俺は話をしている途中の、顔の鼻から下を削ぎ落とした。

「誰が悪魔だ!!

俺は神の意思により、究極の指輪と指を集めているのだ。お前の様な、小悪党と一緒にするな。

俺の行動は全てが神の意思であり、絶対的に正しい。俺の邪魔をする者や罵倒する者には、当然の様に天罰が下るのだ!!」

そう言い終えると同時に、高々と上げた右手を、野崎の首筋に降り下ろした――


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