少し茶色で緩いパーマがかかった髪の向こう側に、青い制服の袖から伸びる手が視界に入った。
その手は、マニキュアなどに染まってなく、爪は薄いピンク色で指はそれよりも白かった。
こ、これだ!!
ポケットから携帯電話を取り出し時刻を確認すると、既に19時を回っていた。
女子高生となると、コンビニ側も遅くまでは働かせられないだろうから、おそらく20時か21時までの筈だ。
俺はそのコンビニでプラスチックの容器に入ったコーヒーを買うと、外に出て店舗の一番端に座った。
コンビニならば、表に座り込んでいても誰も怪しんだりしない。
俺は容器に貼り付けてあるストローを抜き取ると、蓋の穴からグッと差し込んだ。
あと2時間、いや1時間もここで待っていれば良い…
しかし――
この女子高生を狙う事が、思わぬ事態を招く事になる。
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