俺はコンビニを出て、そのまま繁華街へと歩き続けた。
この道沿いだけでも、繁華街までにコンビニは3件ある。徒歩30分圏内ならば、ファーストフード店を合わせれば20件以上はあるだろう…
焦る事はない。
必ず、理想の指を持った女子高生はいる筈だ。
しかし――
思いの外、指が綺麗な女子高生はいなかった。
最近の女子高生は、化粧をすればマニキュアもしている。
折角の、無垢な肌や爪が台無しだ。俺はありのままの指こそに、神々しい輝きを感じる。奇妙な色に染まった指には、嫌悪感さえ覚える…
繁華街のコンビニ、ファーストフード店と巡ったが、理想の指に出会う事は無かった。
繁華街を通り過ぎ、半ば諦めて入った少し古いコンビニ…
地味な外観に、少し薄暗い店内。
流石に、ここは駄目だろう。
そう思い、直ぐに出ようとした瞬間、陳列棚の整理をしていた女子高生らしきバイトの手を見て、思わず立ち止まった。
.



