そして机の端に置いていたノートパソコンを手元に引き寄せ、開いて電源を入れる。

ひょっとするとサタン・リングについての噂話等が、インターネット上に流れているかも知れない。


単なる噂であろうと思い過ごしであろうと、代償の意味が分からなければ、迂闊に使用する気になれない。

そう思う程に指輪からは黒い妖気が溢れ出し、自分を侵食しているとしか思えなかった。


やがてパソコンはジリジリと起動音を立てながら、トップ画面を表示した。

俺は直ぐにインターネットにアクセスし、検索画面を開いた。そして″サタン・リング″と入力すると、逸る気持ちを抑えながら検索を結果を待った。


147件――

思っていたよりも、ヒット数が少ない。この量だと、望む情報を含む記事が期待できそうにない。

それでも俺は、1件ずつアクセスしていった。