店から黒いビニール袋を3枚持ってくると、高山の残骸をそれに入れた。
作業場に散乱している状況だと、折角の指輪達を並べている空間が汚れてしまうからだ。
俺はビニール袋に3つに別けて入れると口を閉め、作業場の入口に積み上げた。
俺はそのビニール袋を眺めながら、思わず口元を緩めた。
高山の情けない姿を思い出した事もあったが、それ以上に警察上層部の無能さが滑稽だった。
もし高山の意見を採用していれば、俺はもうとっくに塀の中だ。
唯一、俺に疑いを持っていた高山は、既にこの世にはいない…
俺の使命は達成されたも同然だ!!
俺は改めて昨夜手に入れた広田さんの左手を手に取ると、自分の目線でグルリと回した。
「あと4つは欲しい…
その内の2つは、アレとアレだ。あと2つは、街中で見付けてくるしかない。
早速夕方にでも、街に出よう」
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