高山は鼻血まみれの顔で、涙を流しながら俺に懇願した。


馬鹿な奴だ。
俺の神聖な作業を、無謀な正義感を振り翳して断罪しようとするとは…

俺の崇高な使命を理解していれば、こんな事にはならなかったのに。


だが、俺の邪魔をした事を許すことは出来ない。
高山を待っているのは、死だけだ!!

「高山、お前の姿は、まるで豚の様だな。

"私は豚です。ブーブーブー"と言ってみろ。そうすれば許してやっても良いぞ?」

「わ、私は豚です…
ブ、ブーブーブー」

高山の目は既に生気を失い、人間としての尊厳すら失っていた。


「ダメだな」

俺の手は、高山の両肩をスッと撫でた。

その瞬間、身体が真っ直ぐになる様に、肩口から両腕が無くなった。


血は一滴も流れない。まるでロースハムでも切り分けているかの様に、肉片が床に転がるだけだ。

「私は豚です!!
ブーブーブー!!」

「そんな元気な豚がいる筈ないだろ!!
豚は、もっと弱々しく鳴くものだ」


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