私が目を開けたら白い天井が一面に広まっていた。




ガラガラッ



直「結愛?」


奏「ここで立ち止まらないでくれる…。」


直「いや、結愛が目を覚ました!!」


奏「姉ちゃん?」


直「母さん達に知らせてくるな!」



そう言って、お兄ちゃんは部屋から出ていき、奏くんは足早にこっちへ向かってきた。



奏「痛いところは?」


「ないよ。」


奏「良かった。」


「ねぇ、ここって病院?」


奏「…そうだよ。
何があったか覚えてる?」



……覚えてる。
孔雀の総長が現れて。空輝が仲間を倒して……


「く、空輝は?!」


奏「大丈夫、生きてるよ。」


「…よかった。」



私はホッとした。
空輝は頭を撃たれた。私を庇うために。



奏「……あ、それから、孔雀の総長はあの後、
警察に捕まったよ。
近くにいた人が通報してくれてた。
救急車を呼んでくれたのもその人。
俺たちでお礼しといたから。」


「ありがとう。」