「でも、分かってるの。
逃げてちゃダメだって。
でも、向き合うことが怖い。
軽蔑されて裏切られることが怖くて…」
恭「今は、分かってるだけでいいんじゃないか?
行動するのはきっかけがある時だけで。」
「きっかけ…」
恭「無理して動いたって、
また辛くなるだけだから」
「うん…。」
恭「話してくれてありがとな。」
「ううん。
私も話せて良かったから。」
恭「部屋だけど、隣が妹の部屋だから使って。」
「え?」
恭「流石にこの部屋は……
それとも、行く宛とかあった?」
「ううん、ないけど…
妹さんは大丈夫なのかな?って」
恭「あぁ…妹は今家に帰ってきてないから、
大丈夫。」
「そうなんだ…。」
聞こうと思ったけど、それ以上踏み込めなかった。
恭ちゃんの顔が踏み込まないでと言っているようだったから。