「やっぱり何かあったんだね。」
陽翔は溜息をついた。
陽「やっぱ、結愛には適わねぇな。」
陽翔は諦めたかの様な顔をして、ベンチに座った。
陽「傘下の桜希が半分位の人数がやられて、
病院に運ばれたって。」
「半分?!」
陽「あぁ。
それも誰にやられたかは分からないらしい。」
「どういう事?」
陽「相手は黒パーカーを着ていたことしか。
顔もよく見えなかったって言ってた。」
「……。」
陽「まぁ、その事は蒼聖達に任せればいいからさ。」
「本当は陽翔も行きたいんでしょ?」
陽「いや…」
「行きたいって顔してるよ。」
陽翔は慌てて顔を背けた。
「…行って。
私のことはいいから。」
陽「は?何言ってんだよ。
ここ離れる訳にはいかないんだよ!」
「陽翔は傘下を守らないといけない立場なんだよ。
なら、行かないと。
それに私なら大丈夫だよ!」
陽「でも!」
「そんなに私弱く見える?」
陽「…。」
「それに、ここには時雨や睦月がいるんだよ?」
陽「分かった。
でも、何かあったら連絡しろよ!」
「うん。」
陽翔は慌てて、走って行った。