〜〜♪


誰かの着信音が流れ始めた。



陽「あ、俺のだ。
ちょっと待ってて。」


「うん。」



陽翔は私から少し離れ、電話をし始めた。



陽「は!?」



陽翔の大きな声に周りの人が反応した。
私も陽翔の方を見たら、私に悪いって手で伝えてきた。


周りの人達は何もなかったように動き始めた。



陽「結愛、悪ぃ。」


「ううん、大丈夫。」



陽翔は歩き始めたけど、険しい顔をしていた。



「陽翔、何かあったの?」


陽「…何もない。」



私は陽翔の手を掴んで、いつもの中庭に向かった。
あそこは、あの3人以外滅多に来ない場所で今はあの人達は来ていない。



「陽翔、話して。」


陽「いや、何もないって。」


「……。」


陽「本当になにもないから!」


「何もないなら話せるよね?」


陽「っ!」



陽翔は言葉を詰まらせた。