私と堀江美雨乃は端にある一角のスペースで話す事にした。



美「葵依ちゃんはどうして、
姫になる事をOKしたの?」


「とてもしつこかったから。」


美「断り続ければ良かったんじゃない?」


「あなたが思っている以上しつこかったの。
それにめんどくさくなったのよ。」


美「そうなんだ。」



そんなに姫を入れたくないんだ。



美「私ね、前にいた姫にいじめられてたの。
その子の方が長く一緒に居たはずなのに
みんな私を信じてくれたの。」


美「…………その意味分かるよね?」


「私に姫を辞めろって言いたいの?」


美「辞めろだなんてそんな事は言わないよ。
ただ、その子と同じ目に合いたくなかったら
自分から抜けた方がいいと思うよ?」


そう言って笑顔で話す、
彼女がとてつもなく憎らしい顔をしていた事を
私は見逃さなかった。


「今すぐ抜けたいって言ったら
彼らに理由聞かれると思うのだけど」


美「普通にやっぱり仲間にはなれないって
言えば大丈夫だよ!」


「そう言って聞くようだったら
最初から言ってる」


美「本当はそんな事言っときながら
みんなの側にいたいだけでしょ?
さっきみたいに関わらないって言っときながら
関わるのでしょ?」


美「そういうのが本当に目障りなの!
前いた子と一緒になりたくなかったら
みんなの前から消えてくれない?」


「それは無理。」



美「はぁ?」


「同じクラスなのに消える事なんて出来ない。」


美「じゃあ、今なら、抜けてくれたら
同じクラスでも許してあげる。」