君色ボイス

「いないよ。俺だって、和沙のことしか好きじゃなかったから。」

と言って、誠司くんは顔を赤くした。うわぁカワイイ。誠司くん、そういう顔もするんだ。てか、言われる側も恥ずかしい。

「そうなんだ…」

「うん。そうだ、他のヤツらの話もしようぜ。例えば、輝と梓ちゃんが、」

「結婚するんでしょ?」

「そうそう、って何で知ってんの?」

驚くのも無理ないだろう。今まで連絡もとってなかったのに、なんでって思うだろう。

「私、離れてた間もずっと、華と連絡を取り合っていたの。」

「華!?あいつ、そんなこと一言も…」

「私が黙っててって頼んだから。」

あの日、私が出発する前、私は華と連絡先を交換した。今でも、華とは仲のいい友達だ。

「なんか、華だけずるい。俺が知らなかったことも知ってるってことだろ?」

これは、一種の嫉妬!?誠司くんが!?